nikki

スコリモフスキの「バリエラ」を観よう観ようと思うものっけから、またアート系、抽象的な表現で社会を映像化、めんどくさい……と観るのを途中でやめています。子供の頃から美術館やらなんやら連れまわされていたので(母親の趣味は芸術鑑賞です)、大人になってから自分で観に行ったりもするようになっているものの、殊勝な顔でアートを眺めつつ心のなかでは、つけ麺食べたい…煮玉子つけよう、お茶はどの店でしようかな、などと考えてしまいます。それに展示を見ているとなぜかものすごく疲労するので駆け足みたいに眺めて出てしまいます。私が本当に心が惹かれる芸術作品というのはとても少ない。好きだなというのはわりとある。でもすぐ忘れるくらいの好きだから、あまり合わないんだと思います。そして合わないということに後ろめたさがある。そのかわりに建築を見ると心の奥からゾワゾワと興奮することが多い。いろんな建築でゾワゾワする。古い建物を観てわくわくし、新しい建物にうきうきする。たとえば新宿のビル群の真下に立つ自分を想像するだけで高揚感につつまれます。こういう好みというのはどこで発生したり培われたりするのか不思議です。

たべのみ更新