智恵子抄(1967年版)


この1ヶ月ほど毎日2本くらいずつ映画を観ている。その記録は鑑賞メーターにつけているのだけど、「智恵子抄」はタイトルが出てこなかったのでこっちにメモ。販売されていないのかamazonにヒットしないから鑑賞メーターにも出てこない。こことかここには作品名があるわけだし、何かしらでリンクを引っ張ってきてくれたらなー。

とにかく岩下志麻姐さん!!!というか姐さんもかつては清純派でした。今も美しいけど娘の頃はそれはもう可憐で、でも芯のある美しさが素敵で、「覚悟しいや」のイメージしかない人にはぜひ観て欲しい…。『古都』の一人二役も素晴らしかったけど、今回は体当たりで智恵子を演じている。

馬乗りになったり、「あたしもうじき駄目んになる!駄目んになる!」など、肌が粟立つシーン満載。智恵子はどんどん壊れて幼女のようになっていくのだけど、その無垢な美しさは智恵子が求めた美そのもので、それを体現していた姐さんすごい。それから光太郎役の丹波哲郎もいい。「智恵さん、智恵さん」と話しかける姿には愛情が溢れ出ていてとても良かった。

原作や登場人物を大切に丁寧に映画にしていて、観てよかったなあとしみじみ。中村登の特集をWOWOWがやってくれたお陰で、いい映画が観られた。