アンジェイ3部作の3作目「手を挙げろ！」を観ました。1967年に作られたのですが検閲で上映禁止になり、その後1981年に公開許可となり映像が追加されて公開された作品です。ソ連の強い影響下に置かれていたポーランドにおいて、政治色がかなり強く4つ目のスターリンをどーんと登場させてしまったので、そりゃ検閲ひっかかるわという。上の写真が問題のシーンです。
内容も、「身分証明書」や「不戦勝」はまだストーリーがありそれなりに観られたのですが、この「手を挙げろ！」では完全に観客を置いてけぼりにしてくれます。いい大人が悪ふざけしまくっているのを延々見せられても、まったく面白くもかわいくもないです。ただ唯一良いと思ったのは追加映像で、何が良いのかというとスコリモフスキが怒りまくっているのです。しつこいくらい怒ってます。本当に悔しくつらい経験だったのでしょうが、正直すぎます。でもそこが面白くてかわいいと思いました。
